ベトナムのIT人材の市場  2023年の平均給与レポート

テクノロジーの進化により、プログラマーの役割はますます重要になり、ベトナムの多くの若者の注目を集めています。

また、IT業界は、市場の需要ともたらすチャレンジだけでなく、将来の大きな経済的潜在力から、ベトナムで注目の職業となっています。

ここでは、2023年のベトナム市場におけるIT人材の給与をご紹介します。

この記事はTopDev(ベトナムのIT分野の求人プラットフォーム)が公表した『ベトナムIT市場2023レポート』の情報を参考にしています。

同レポートによると、2023年から2025年までの期間において、ベトナムでは毎年15,000〜20,000人のエンジニアが不足すると予測されています。

1.成長の勢いを維持する

2.課題

1.勤務地による給与

2. プログラミング言語による給与

3. 経験年数による給与

4. 仕事の内容による給与

ビジネス分野の中で、情報通信技術(ICT)はベトナムで最も急速に成長している分野の1つです。

ICT業界は過去5年間で積極的な成長を経験し、顕著な成果を上げています。

ベトナムのICT産業の収益は過去5年間で持続的に高成長し、2018年の約103億米ドルから2020年には124.67億米ドル、2021年には136.15億米ドルに達しました。また、2022年には、ハードウェアおよび電子機器の輸出額が約136億米ドルに達し、2021年から11.6%増加し、26億米ドルの貿易黒字を達成しました。

  •  高度な人材不足

現在、ベトナムのITエンジニアの人数は約53万人に過ぎません。

IT分野の毎年の入学者数は、おおよそ5万から5.7万人になる傾向があります。 そして、毎年5万人以上のIT学生が卒業する中で、実務に求められるスキルと専門知識に応えられるのはわずか30%程度です。残りの70%は、実務に適した効果的なスキルを獲得するために、企業での3か月から6か月の研修を受ける必要があるそうです。

ベトナムの労働者は理論的な知識を素早く吸収する能力はあるものの、高度な技術の実務応用には苦手な傾向にあります。

  • 外国語のスキルの要求が高まる。


多くの企業が、エンジニアに支障のない外国語能力を求める傾向が増加しています。特に、英語を使用する上司や顧客がいる企業では、英語スキルの重要性を強調しています。

また、英語以外にも、最近では日本語と韓国語を求める求人が増加しています。日本や韓国の企業は外国語能力だけでなく、高度なIT人材を選定する傾向があります。外国語能力と技術的な能力の組み合わせは、問題を回避するために重要視されています。その他、フランス語、中国語、ロシア語等のスキルも問われることがあります。

日本語の求人は、求人全体の3.5%〜4.0%を占めており、韓国語の求人は1.0%未満です。さらに、日常会話のレベルではなく、ビジネスレベルのスキルが求められています。一般的なポジションとして、ITコーディネータ、プロジェクトコーディネータ、プロジェクトマネージャー、ブリッジエンジニア(BrSE)、ビジネスアナリストなどが含まれます。

また、英語のビジネススキルを必要とする求人は、市場の平均給与よりも約27%高い水準になり、日本語や韓国語スキルが必要な求人の平均給与は、最低でも38%高くなることが分かっています。

 

それぞれの都市は地域の経済状況と雇用市場の条件に応じて独自の給与分布を示しています。

 ホーチミン市:広範な範囲で比較的均等な給与分布が見られ、全国で最高給与($1,600以上)の割合が最も高い地域です。

ハノイ:中間層($1,100 – $1,500)と($600 – $1,000)に焦点が当てられており、最高給与の割合は比較的低いです。

その他の場所には、ベトナム国内の他の都市、国外、およびリモートワークの場所が含まれています。

Java、Python、.Net、C++、およびPHPなどの基本的な技術スキルを必要とするポジションは、高給のポジションとされてきました。

ただ、近年では、クラウドコンピューティング、生成型AI、モダンなソフトウェア開発プロセスの重要性が増しているため、クラウド、AI、機械学習、DevOpsに関連する最新の高度なテクノロジースキルを持つ人々は、より高い給与を受け取る傾向にあります。

 

 

 

通常、役職が上昇すると給与が増加し、経験と長期の忠誠心に報いられ、高収入を得る傾向があります。リーダー/マネージャー及びディレクター/アーキテクトの職種は最高の給与を受け取り、これらのポジションには責任と専門知識が必要です。

IT未経験の人の月給は、平均で435〜514米ドルになります。2年間プログラマーとして実務の知識と経験を蓄積すれば、給与の増加率は最初の2年間よりも速くなる傾向があります。

また一般的に、給与は職階に応じて以下のように増加します。

ジュニア(新入社員):約70%が600〜1,000米ドル

ミドル:約50%が1,100〜1,500米ドル(全体の約50%がこの範囲に該当)

シニア:ほとんどは1,100〜2,000米ドル

    トップの10%のみ、2,500米ドル以上

 

 

過去のIT市場の予測レポートによれば、最高給与のポジションには通常、Data Analyst、Cloud、DevOps、Machine Learning、またはAIなどの特別なスキルが必要です。

また、 COVID-19の影響により企業のデジタル変革の需要が高まり、クラウドサービスとDevOpsの役割がビジネスの維持と発展において重要であるとされています。そのため、クラウド/DevOpsエンジニアの需要が急増し、それに伴い給与水準も上昇していると考えられています。

2023年の平均給与は、2022年と比較してほとんど変化せず、前年同期比でわずか0.7%増加しました。これは、グローバル経済状況の影響により、多くの企業が資金調達やビジネス成長・拡大に関連するさまざまな課題に直面しているためと考えられます。そのため、企業は財政の安定を確保するために、人件費(企業の主要な運営費用の1つ)を最適化する必要があると見られています。

ただ、それでもなおIT関連の職種は他の分野に比べて依然として高給であることが確認されています。

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